”品目原価更新”プロセスを実行する事により、標準原価を更新する事ができます。そして、ベース会計スキーマの現在の原価と更新する標準原価の値に差額がある場合は、その金額をもとに原価調整伝票を自動作成し、会計に反映させる事ができます。
品目原価更新プロセス
標準原価には”現在の原価”と”将来の原価”があり、それぞれに次のリストから選択し、更新する事ができます。
- FiFo(FiFo: F)…先入先出法により評価した原価で、標準原価を更新する。
- LiFo(LiFo: L)…後入先出法におり評価した原価で、標準原価を更新する。
- プライスリスト(限度価格)(Price List(Limit): LL)…選択したプライスリストバージョンの限度価格で標準原価を更新する。
- 標準原価(将来の原価)(Future Standard Cos: f)…標準原価の将来の原価で、標準原価を更新する。
- 標準原価(現在の原価)(Standard Cost: S)…標準原価の現在の原価で、標準原価を更新する。
- 標準原価(更新しない)(Old Standard Cost: x)…標準原価は更新しない。
- 平均請求原価(Average Invoice: I)…平均請求原価により標準原価を更新する。
- 平均発注原価(Average PO: A)…平均発注原価により標準原価を更新する。
- 最終請求原価(Last PO Price: i)…最終請求原価により標準原価を更新する。
- 最終発注原価(Last PO Price: p)…最終発注原価により標準原価を更新する。
- 蓄積した平均請求原価(Average Invoice History: DI)…平均請求原価のデータにある蓄積金額と蓄積数量から単価を算出し、標準原価を更新する。
- 蓄積した平均発注原価(Average PO History: DP)…平均発注原価にデータにある蓄積金額と蓄積数量から単価を算出し、標準原価を更新する。
品目原価更新プロセスの実行条件
◆品目カテゴリ
品目カテゴリを指定して、品目原価を更新する処理を絞り込む事ができます。
◆標準原価設定
標準原価の”現在の原価”に設定する金額を選択します。
◆将来原価設定
標準原価の”将来の原価”に設定する金額を選択します。この選択項目に”標準原価(将来の原価)”を選択するとエラーになります。
◆プライスリストバージョン
標準原価設定と将来原価設定のどちらかに”プライスリスト(限度)”が設定されている場合には必須入力になります。
◆伝票タイプ
原価調整伝票で使用する伝票タイプを選択します。標準原価を更新する場合には必須入力になります。
【補足説明】品目原価更新プロセスが自動作成する原価調整伝票の組織
品目原価更新プロセスが、原価調整伝票を自動作成する際に、その組織はログイン時に選択した組織になります。そのため原価調整を行った際の差損益が、その組織の計上されます。そしてログイン時に選択した組織が”*”の場合は、エラーになりますので注意して下さい。