軽減税率の導入がかなり本格的に議論されているようですので、ここにiDempiere(アイデンピエレ)の軽減税率対応をまとめておきたいと思います。iDempiereは世界中の消費税に類似した税金(以下、消費税等)を処理できるように考えらえれていますので、もちろん軽減税率にも対応できます。
iDempiereでは、「品目マスタ(Product)」に「税カテゴリ(Tax Category)」が設定できるようになっており、「税カテゴリ」により品目毎に税率が異なる場合にも対応できるようになっています。そのため軽減税率にも対応できます。
iDempiereは伝票の入力時に、品目マスタに設定されている税カテゴリの情報をもとに、消費税等を処理するために適切な税金情報マスタを自動選択します。
iDempiereでは消費税等の税率は「税金情報マスタ(Tax Rate)」に登録します。そして、その税金情報マスタは「税カテゴリ」マスタを必ず1つ設定する必要があります。つまり「税金情報マスタ」は「税カテゴリ」により区分管理されます。
税金情報マスタ(Tax Rate)
税金情報マスタには、消費税等を処理するために必要となる税率などの情報を設定します。iDempiereの税金処理の中心となるマスタです。税金情報マスタは税カテゴリにより区分管理され、その税カテゴリは品目マスタに割り当てられます。この仕組みによりiDempiereは軽減税率に対応する事ができます。
税金カテゴリ
税カテゴリは税金情報マスタを区分管理します。品目マスタや料金タイプに割り当てられ、伝票入力時に明細に税金情報マスタを自動設定させるためのキー情報になります。
品目マスタには税カテゴリを割り当てられるようになっており、品目毎に適用される税率を設定する事ができるためiDempiereでは軽減税率に対応する事ができます。
売上請求伝票
例えば売上請求伝票明細では、明細入力の際に販売した品目を選択すると、その品目のマスタに設定されている税カテゴリより適切な税金情報マスタを自動設定する事ができます。
◆売上請求伝票と明細タブ
自動設定された税金情報マスタは初期値ですので、変更する事もできます。※アプリケーション辞書の設定であえて変更させないようにする事も簡単にできます。
◆売上請求伝票と税額計算タブ
売上請求伝票明細の税額計算タブでは、明細で使用されている税金情報マスタ単位での税額計算結果を確認する事ができます。
もちろん自動仕訳にも反映されます。