過去のある時点の債務残高は、会計レポートを見れば簡単に把握できますが、その債務残高を構成している明細(内訳)となる、過去のある時点で未払いであった仕入請求伝票は、iDempiereの標準機能では色々な検索条件を駆使しなければならず簡単には把握する事ができません。そこでJPiereでは、過去のある時点で未払いであった仕入請求伝票を一覧表示する事ができるレポートを作成しました。
レポートの抽出条件
◆過去時点*(Point Of Time)
ここで入力した過去のある時点で未払いの仕入請求伝票を抽出します。
◆組織(Organization)
過去のある時点で未払いの仕入請求伝票の抽出を組織で絞りたい場合に、その組織を選択します。
◆取引先(Business Partner )
過去のある時点で未払いの仕入請求伝票の抽出を取引先で絞りたい場合に、その取引先を選択します。
◆法人マスタ(Corporation)
過去のある時点で未払いの仕入請求伝票の抽出を法人マスタで絞りたい場合に、その法人マスタを選択します。
◆会計スキーマ*(Accounting Schema)
選択した会計スキーマの仕入先債務勘定(V_Liability_Acct) をレポートに表示します。この事により未払仕入請求伝票チェックリスト(過去時点)レポートを使用して、仕入先債務勘定の残高を構成している明細を確認する事が容易になります。
レポート表示
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主なレポート表示項目
◆総合計(Grand Total)
仕入請求伝票の伝票通貨の総合計を表示します。
◆残高(現時点)(Open Amount)
仕入請求伝票の伝票通貨で、レポート表示時点の未払い残高を表示します。
◆残高(過去時点)(Open Amount at Point of Time)
仕入請求伝票の伝票通貨で、抽出条件に入力した過去時点の未払い残高を表示します。
◆総合計(換算後)(Exchanged Grand Total)
抽出条件で選択した会計スキーマの通貨に換算した総合計を表示します。
◆残高(現時点/換算後)( Exchanged Open Amount)
レポート表示時点の未払い残高を、抽出条件で選択した会計スキーマの通貨に換算し表示します。
◆残高(過去時点/換算後)(Open Amount at Point of Time)
抽出条件に入力した過去時点の未払い残高を、選択した会計スキーマの通貨に換算し表示します。
カスタマイズ情報
追加クラス
◆OpenAmtInvoiceListPointOfTime.java
未払仕入請求伝票チェックリスト(過去時点)を作成するプロセス。
◆JPiereInvoiceUtile.java
未払仕入請求伝票チェックリスト(過去時点)を作成するためのユーティリティメソッドgetOpenAmtPointOfTime ( )が記述されているクラス 。
追加テーブル
◆T_OpenInvPointOfTimeJP.java
未払仕入請求伝票チェックリスト(過去時点)を表示するためのテンポラリーテーブル。