オープンソースのERP iDempiereの標準ユーザーインターフェースとなる"ウィンドウ"の大きな特徴のひとつは、単表表示と一覧表示(グリッド表示)を切り替えて操作する事です。
実は一覧表示(グリッド表示)に表示されているフィールドの中から不必要なものを非表示にするだけでも、iDempiereは早く&軽くなります。
例えば、受注伝票で一覧表示するフィールドを可能な限り表示した状態の時と、必要最小限に5個~10個ほどに絞り込んだ時の操作感覚を比較してみて下さい。この操作感は使用するブラウザによってだいぶ異なるのですが、わかりやすい所では、単表表示と一覧表示の切り替えの操作において、どのブラウザを使っても少ない時の方が早く&軽く感じるはずです。
一覧表示するフィールドを絞り込む事によりiDempiereが早く&軽くなるのは主に次の事が要因だと思います。
- サーバー側で表示するフィールドの数だけループする処理があり、一覧表示するフィールド数が少なければ、それだ早く処理できる。
- 一覧表示するフィールドが少なければ、それだけネットに流れるデータ量が少なくてすむ。
- 一覧表示するフィールドが少なければ、表示するデータが少なくなるので、その分ブラウザのレンダリングスピード(データを受信して画面に表示するスピード)が早くなる。
言われてみれば、容易に理解してもらえると思いますが、多くの場合、初期設定の状態で使用しているのではないでしょうか?。初期設定の状態は、一覧表示する必要性のないフィールドも多く含まれており、無駄にシステムリソースを消費している事になります。
ウィンドウの一覧表示に表示するフィールドは、データを識別するための情報に限定して、詳しく確認したい場合は単表表示に切り替えるという、基本に忠実な操作を心掛けて下さい。
そうすれば、ウィンドウの一覧表示に表示するフィールドは必要最小限にする事ができ、iDempiereを快適に操作する事ができます。
ユーザーが行える一覧表示のカスタマイズ
一覧表示に表示するフィールドはユーザーが個人でカスタマイズする事ができます。
システム管理者が行う一覧表示のカスタマイズ
システム管理者であれば、一覧表示に表示するフィールドの初期値をアプリケーション辞書で設定する事ができます。
【補足説明】JPiereでは、JPiereの機能として追加したウィンドウは、あらかじめ一覧表示するフィールドを厳選した状態にしています。
オープンソースのERP iDempiereの日本商慣習ディストリビューションでプラグイン群であるJPiere(ジェイピエール)では、多くのウィンドウを追加していますが、そのウィンドウは、あらかじめ一覧表示するフィールドを厳選し、さらに一覧表示で見やすいと思われる並び順にしています。