オープンソースのERP iDempiereでは、基本的な仕様として在庫管理を行う枠組みである"倉庫"は、倉庫の中にある在庫の責任部署を明確にするために、必ずどこかの組織に所属する事になります。この仕様によりセグメント(組織)別の貸借対照表を作成する事が可能になり、在庫の責任部署の明確化とセグメント別の業績評価という観点では理解できる仕様です。
しかしいっぽうで、現実的には複数の組織の在庫が、物理的に同じ倉庫に中に保管されている事はよくある事でしょう。
そこでJPiereでは、iDempiereの標準機能としてある”倉庫”はセグメント別の在庫を管理するための”論理倉庫”と定義し、地理的に実際に在庫がある場所を管理する”物理倉庫”として、両方の倉庫を”保管場所”に設定する事でマトリクス的に在庫管理できるようにしました。
同じ物理倉庫内であれば、論理在庫移動が行えます。