オープンソースのERP iDempiereは、アプリケーション辞書の設定により、入力画面やレポートなどを簡単に作る事ができます。
このアプリケーション辞書の設定で、TableやTableDirectになっているリファレンスの設定をSearchにする事で、iDempiereを早く&軽くする事ができます。
リファレンスの設定はTableやTableDirectよりSearchを使用する
単純に、Searchのリファレンスは、クリックしで検索ウィンドウが呼び出さてた時に、選択リストが表示されますが、TableやTable Directは常に選択リストが表示されている状態になります。
選択リストに表示する件数が少なければ、それでも大した問題ではありませんが、表示する件数が多くなれば、システムのパフォーマンスという観点では問題になってきます。
選択リストは入力という観点からは、すぐに選べて便利ですが、その件数が多くなると思わぬ負荷になってしまうのです。※iDempiereでは標準の状態で5000件までリスト表示しようとします。そして、そのリストはウィンドを開く際に作成します。
そのため、データ件数が多い場合(あらかじめ多くなる事が予想される場合)は、リファレンスはSearchにする事を強く推奨致します。そうする事で、データ入力が必要な時にだけ選択リストを作成するSQLが実行されるようになります。
データ件数が多くなるフィールドだけでなく、個人的には、データ件数が少ない場合でもあまり入力しないような任意フィールドはSearchにする事をおススメ致します。
この設定を見直し、最適化すると、軽く&早くなるのが実感できるケースもあります。
【カスタマイズポイント】アプリケーション辞書の設定はその意味を理解してから行って下さい
ここで紹介している、iDempiereを早く&軽くするパラメータ設定は、アプリケーション辞書の設定でもとくに重要な所です。設定を間違うとシステムが正常に動作しなくなる場合もありますので、注意して下さい。アプリケーション辞書のカスタマイズ方法を習得できるトレーニングもありますので、アプリケーション辞書の設定に不安のある方は受講をご検討下さい。
【補足説明】JPiereではバージョン3.1により主要テーブルから設定を見直しています
オープンソースのERP iDempiereの日本商慣習対応ディストリビューションでプラグイン群のJPiere(ジェイピエール)では、バージョン3.1より主要テーブルから、ここで紹介しているリファレンスの設定を見直しています。
iDempiereは800を超えるテーブルがあるため、一度にすべてのテーブルの設定を見直す事はできませんが、コツコツと見直しを続けて行きたいと思います。