オープンソースのERP iDempiereの日本商習慣対応ディストリビューション(頒布形態)であり、プラグイン群であるJPiere(ジェイピエール)のバージョン3.1をリリース致しました。
JPiere(ジェイピエール)とは、「オープンソースのERP iDempiereのプラグイン群」であり、「オープンソースのERP iDempiereの日本商習慣対応ディストリビューション(頒布形態)」です。
JPiereは、iDempiere(アイデンピエレ)を日本の商習慣に対応させるだけでなく、操作を補助するユーティリティーやオリジナルのレポート、バッチ処理などiDempiereを拡張する多くの機能を提供しています。
JPiereは"Japan"+"iDempiere"であり、"JP"は日本(Japan)を、"iere" は"yell"とかけて"応援"の意味を込めています。
詳しくは、下記のコンテンツを参照して下さい。
ZK Window Xシリーズ
ZK Window Xシリーズは、iDempiereコミュニティのリーダーRedhuan D. Oon氏により命名され、JPiereの大きな特徴となっているプラグインです。それぞれのプラグインはパラメータ設定だけで画面を作成する事ができますので、適材適所で活用する事により、iDempiereの操作性(UX:ユーザーエクスペリエンス)を大きく向上させる事ができます。
ZK Window X1:フォームウィンドウ1レコードの内容を複数行で表示できるようにするプラグインです。フォームウィンドウを活用する事で、横スクロールしなくても、多くの情報を確認する事ができます。
このプラグインはJPiere-Betaにも含まれていますが、JPiere3.1より、フォームウィンドウへズームする事ができるようになりました(【JPIERE-0139】フォームウィンドウへのズーム)。この事により、フォームウィンドウは、完全にiDempiereの標準ウィンドウの代わりに使用する事ができるようになりました。
そして、さらに標準ウィンドウとは別にフォームウィンドウ専用のページング設定を出来るようにし、左側2カラム分を固定カラムと致しました(【JPIERE-0113】フォームウィンドウの改善:ページング設定と固定カラム)
マトリクスウィンドウは、X軸となるカラムとY軸となるカラムを指定する事により、1つのデータベーステーブルへのデータ入力を、クロス集計のような表形式にして行う事ができます。
シンプルインプットウィンドウは、1つのデータベーステーブルへのデータ入力をできるだけ簡単(省力的)に行う事を目的に作られたUIです。1つのデータベーステーブルへのデータ入力に特化する事で、より簡単に、より素早くエクセルをはじめとするスプレッドシートに似た操作感覚でデータを入力する事ができます。
シンプルインプットウィンドウの使用例としてJPiere3.1では次のシンプルインプットウィンドウを用意しています。
アプリケーション辞書の最適化
主要テーブルのアプリケーション辞書の設定を見直し、より早く&軽く、快適に操作できるように致しました。
その他のカスタマイズ
その他のJPiere3.1より追加された機能や改善された機能については下記のコンテンツにまとめてありますので参照して下さい。
JPiere3.1のインストールは、基本的にiDempiereのインストールと同じです。ここでは、主にJPiere3.1のインストールから実際に使用するまでの注意事項を掲載しています。
JPiere3.1の推奨システム要件以外の環境へJPiere3.1をインストールする場合や、JPiere3.1をもとに追加開発する場合などは、JPiereの開発環境を構築して下さい。
今後JPiereは業務系の機能を中心に開発する予定でいます。主な開発予定機能は下記の通りです。
- 見積専用伝票(受注伝票と見積伝票の分離)
- 資金移動伝票
- まとめ請求書の機能向上
- 検収基準の売上請求伝票作成(IFRS対応)
- 契約管理機能の強化
- 帳票、レポート類の追加 など (順不同)